1997年9月16日
“鉄路の名優たち”によせて
萩原 政男
私は黒岩さんの絵が大好きである。思い返せば、ずいぶん永いおつきあいで、60年を越すと思う、鉄道というより機関車が好きで、特に古典ロコの写真から始まったと思う、戦後、国鉄の設計に入られ、進駐軍との交渉の蔭で、ずいぶんとお役に立たれたときいている。
黒岩さんの汽車の絵の初期は、その勤めの傍ら、クラブ活動で描かれたそうだが、何んともいえない味があり、その上正確なロコである。私の年になると、ああ生きているうちにみられて本当に良かったと思うのが実感である。
その喜びを大きくするために、この本の内容については一切伺っていない、でも一人でも多くの方々と喜びをわかち合いたいと願いつつ、おすすめの言葉とさせて頂く、